この手順書の範囲
Claude Code には入口が 3 つあります。この手順書は 1 つ目の「デスクトップアプリ」だけを扱います。
| 入口 | 動く場所 | 向いている使い方 |
|---|---|---|
| デスクトップアプリ(この手順書) | 自分の Mac。Mac 内のフォルダを直接読み書き | 画面で差分を確認しながら進めたい。ターミナルを触りたくない。複数の作業を並行したい |
| Web 版(claude.ai/code) | Anthropic のクラウド環境 | GitHub 上のリポジトリを対象に、アプリを閉じても作業を続けさせたい |
| CLI(ターミナルの claude コマンド) | 自分の Mac のターミナル | コマンド操作に慣れている。スクリプトや自動化に組み込みたい |
アプリを開くと、上部に Chat・Cowork・Code の 3 つのタブがあります。Chat は claude.ai と同じ普通の会話、Cowork は仮想マシンの中で自律的に動く別機能です。Claude Code は Code タブにあります。
準備するもの
- 有料プラン。Pro・Max・Team・Enterprise のいずれかが必要です。無料プランでは Code タブを押した時点でアップグレードを求められます。
- Mac。Intel と Apple Silicon の両対応(ユニバーサル版)です。今回確認したアプリの最低対応 OS は macOS 12 でした。
- Git(あると良い)。コミットや PR の作成、セッションごとの作業コピー(ワークツリー)に必要です。ターミナルで
git --versionと打って版番号が出れば入っています。 - GitHub CLI(gh)(PR を監視するなら)。PR の CI 監視機能に必要です。無ければアプリがインストールを案内します。
Node.js や Claude Code の CLI は不要です。アプリの中に Claude Code が同梱されています。ターミナルからも claude コマンドを使いたい場合だけ、CLI を別途インストールします。
インストールとサインイン
所要 5 分。アプリを入れて Anthropic アカウントでサインインします。
- claude.ai/download から macOS 版(.dmg)をダウンロードします。Intel と Apple Silicon で同じファイルです。
- ダウンロードした .dmg を開き、Claude を アプリケーション フォルダにドラッグします。
- アプリケーションフォルダから Claude を起動し、Anthropic アカウント(claude.ai と同じもの)でサインインします。
起動直後は Chat タブが開いています。ウィンドウ上部中央に「Chat / Cowork / Code」のタブ切り替えがあります。
すでに Claude アプリを入れている場合は、Claude メニュー → About Claude で版番号を確認し、古ければ更新してください。この手順書は 1.46388.4 で確認しています。
Code タブを開く
ここから先が Claude Code です。
- ウィンドウ上部中央の Code タブをクリックします。
- アップグレードを求める表示が出たら、有料プランへの加入が必要です。
- オンラインでのサインインを求められたら、ブラウザで完了させてからアプリを再起動します。
- 403 エラーが出た場合は「困ったとき」の手順で対処します。
左にセッション一覧のサイドバー、中央に新しいセッションの入力欄が出ます。入力欄の周りに「環境」「フォルダ」「モデル」「権限モード」の 4 つの選択肢があります。次の手順でこの 4 つを決めます。
環境とフォルダを選ぶ
「どこで動かすか」と「どのフォルダを触らせるか」を決めます。
- 環境の選択で Local を選びます。自分の Mac 上で、Mac 内のファイルを直接扱う設定です。
- Select folder(フォルダを選択)を押し、作業対象のフォルダを選びます。
- Git 管理されたフォルダなら、ブランチ名の横に worktree の選択肢が出ます。オンにすると、そのセッション専用の作業コピーが作られ、ほかのセッションの変更と混ざりません。最初はオフのままで構いません。
最初は、中身をよく知っている小さなフォルダから始めるのが公式のおすすめです。プログラムのフォルダでなくても、文書や素材が入ったフォルダでも使えます。
環境には Local のほかに次の 2 つがあります。慣れてから使えば十分です。
- Cloud。Anthropic 側の環境で動き、アプリを閉じても作業が続きます。進み具合は claude.ai/code やスマホアプリからも見られます。権限モードは Accept edits・Plan・Auto の 3 つだけです。
- SSH。自分で管理しているサーバーや VM に接続します。初回接続時に Claude Code が相手側へ自動インストールされます。環境の選択肢から「+ Add SSH connection」で名前・ホスト・ポート・鍵ファイルを登録します。
Local で動かすとき、アプリは ~/.zshrc などのシェル設定から PATH と一部の変数だけを読み込みます。独自に export した環境変数は自動では引き継がれません。必要なら環境の選択肢で Local にカーソルを合わせ、歯車アイコンから環境変数を登録します(暗号化して保存されます)。
モデルと権限モードを選ぶ
送信ボタンの隣にある 2 つのドロップダウンです。
モデル
送信ボタン横のドロップダウン、またはショートカット ⌘⇧I で選びます。セッションの途中でも変更できます。迷ったら初期設定のままで始めて構いません。
権限モード
「Claude が確認なしにどこまでやってよいか」を決める設定です。ショートカットは ⌘⇧M です。
| モード | 動き | 向いている場面 |
|---|---|---|
| Manual | ファイル編集もコマンド実行も、毎回あなたに確認してから行う。差分を見て 1 つずつ承認・却下できる | 最初の数回。仕組みを理解するまで |
| Accept edits | ファイル編集と mkdir・mv などの基本的なファイル操作は自動で承認。それ以外のコマンドは確認する | 普段使い。テンポよく進めたいとき |
| Plan | ファイルを読んで調べるだけで、編集はしない。やり方の計画を提案する | 大きな変更の前に、方針を先に見たいとき |
| Auto | 裏で安全性チェックを走らせながら自動で進める。危険な操作だけ止める | 手離れ良く任せたいとき。Opus 4.6 以降・Sonnet 4.6 以降・Fable 系モデルで選べる |
| Bypass permissions | 確認なしで実行。CLI の --dangerously-skip-permissions と同じ | 隔離されたコンテナや VM の中だけ。Pro/Max では設定 → Claude Code の「Allow bypass permissions mode」で有効化が必要 |
初回は Manual で始めると、Claude が何をしようとしているかが一つずつ見えて安心です。慣れたら Accept edits に上げるのが自然な流れです。
最初の指示を送る
日本語でそのまま頼めます。
画面下の入力欄に、やってほしいことを書いて送信します。たとえば次のような指示から始めるとよいです。
指示に材料を足す
- 入力欄で
@ファイル名と打つと、そのファイルを会話に取り込めます。 - クリップのアイコン、または入力欄へのドラッグ&ドロップで、画像や PDF を添付できます。
/と打つか、+ ボタン → Slash commands で、組み込みコマンドや自作スキルを一覧から選べます。
途中で止める・方向を変える
- 停止ボタン、または Esc で応答をすぐ止められます。
- 止めずに修正指示を打って Enter を押すと、動いている作業を続けたまま指示が届きます。終わるのを待つ必要はありません。
Claude が作業を始めると、読んだファイルや実行したコマンドが会話の中に順に表示されます。Manual モードでは、編集やコマンドのたびに承認ボタンが出て、あなたの返事を待ちます。
変更を確認して承認する
差分(Diff)を見て、行ごとに意見を返せます。
- Claude がファイルを編集すると、
+12 -1のような増減の表示が出ます。これをクリックすると Diff ビューが開きます(⌘⇧D でも開閉できます)。 - 左にファイル一覧、右に変更内容が並びます。ファイルごとに順に確認します。
- 気になる行をクリックするとコメント欄が開きます。修正してほしい点を書いて Enter で 1 件送信、⌘Enter で溜めたコメントをまとめて送信します。Claude はコメントを読んで直します。
- Manual モードでは、各変更に Accept(承認)と Reject(却下)のボタンが出ます。承認するまでファイルは書き換わりません。却下すると Claude が代案を聞いてきます。
Diff ビュー右上の Review code を押すと、Claude 自身が今の差分を点検し、コンパイルエラー・明らかな論理ミス・セキュリティ上の問題などをその場にコメントします。書式や好みの問題は指摘しません。
ペインを使いこなす
チャット以外の画面部品です。Views メニューから開けます。
ターミナル
セッションの作業フォルダでコマンドを打てます。Claude の作業と並行して使えます。
⌃` で開閉。Local セッションのみ
ブラウザ
開発サーバーを動かすとここにアプリが表示されます。Claude も同じ画面を見て、確認や修正をします。外部サイトも開けます。
⌘⇧B で開閉。⌘⇧S で画面上の要素を指定
ファイル
会話や Diff の中のファイルパスをクリックすると開き、その場で手直しできます。
Local と SSH セッションで利用可
プラン
Plan モードで Claude が提案した進め方を確認する画面です。
Views メニューから
タスク
裏で動いているサブエージェントやコマンドの一覧です。項目をクリックすると、そのサブエージェントの中身が見られます。
Views メニューから
サイドチャット
本筋の会話を汚さずに、ちょっとした質問をする別窓です。ここまでの会話は読めますが、本筋には残りません。
⌘; または入力欄に /btw
配置を変える
- ペインの見出しをドラッグして位置を入れ替え、端をドラッグして大きさを変えられます。
- ペインを別ウィンドウに切り離し、あとで戻すこともできます。
- ⌘\ でフォーカス中のペインを閉じます。
iOS アプリのプロジェクトでは、macOS 限定で iOS シミュレータのペインが自動で開きます。
セッションを増やして整理する
セッションは「1 つの作業についての会話」です。並行して何本でも持てます。
基本操作
- 新規。サイドバーの + New session、または ⌘N。
- 切り替え。⌃Tab で次へ、⌃⇧Tab で前へ。サイドバーのクリックでも可。
- 2 本を並べて見る。⌘ を押しながらサイドバーのセッションをクリック。
- 名前を変える。セッション上部のツールバーにあるタイトルをクリック。
- 閉じる。⌘W。
- アーカイブ。サイドバーでセッションにカーソルを合わせ、アーカイブのアイコンをクリック。ワークツリーを使っていた場合は、その作業コピーもここで片付きます。
- 絞り込み。サイドバー上部で、状態・プロジェクト・環境ごとに絞り込んだり、プロジェクトごとにまとめたりできます。
並列で進めるときのコツ
- 同じフォルダで複数のセッションを動かすなら、手順 3 の worktree をオンにします。セッションごとに別ブランチの作業コピーができるので、互いの編集がぶつかりません。作業コピーはプロジェクト直下の
.claude/worktrees/に作られます。 - セッション同士は会話できます。「認証まわりを触ったセッションはどれ?」「API のセッションに、スキーマが変わったと伝えて」のように普通の言葉で頼めます。相手が作業中なら、区切りがつくまでメッセージは待機します。
- セッションが終わると Mac の通知が届きます。
設定 → Claude Code の Auto-archive after PR merge or close をオンにすると、PR がマージまたはクローズされたセッションが自動でアーカイブされます。
慣れてきたら使う機能
Git と PR の監視
コミットや PR 作成を頼めます。PR を開くとセッションに CI の状態バーが出て、Auto-fix(失敗したチェックを自動で直す)と Auto-merge(全チェック通過でスカッシュマージ)を切り替えられます。
GitHub CLI(gh)のインストールとログインが必要
コネクタ
Google カレンダー・Slack・GitHub・Linear・Notion などを接続し、Claude が直接読み書きできるようにします。
入力欄の + → Connectors。管理は設定 → Connectors
スキルとプラグイン
繰り返し使う手順をスキル(/名前)にできます。プラグインはスキル・エージェント・MCP サーバーをまとめて追加します。
スキルは ~/.claude/skills/。プラグインは + → Plugins(Local と SSH のみ)
定期タスク
毎朝のコードレビュー、毎週の依存関係チェックなどを自動で走らせます。手動実行・毎時・毎日・平日・毎週から選べ、各実行は独立したセッションになります。
アプリが起動していて Mac がスリープしていない間だけ動く
コンピュータ操作
Claude が Mac の画面を見て、クリックや入力をします。CLI のないアプリの操作に使えます。研究プレビュー。
設定 → General で有効化。macOS の「アクセシビリティ」と「画面収録」の許可が必要。Pro/Max のみ
Claude in Chrome
普段使っている Chrome を、ログイン状態のまま Claude に操作させる拡張機能です。アプリ内のブラウザペインはログイン情報を持たない別プロファイルなので、使い分けます。
Chrome 拡張を別途インストール
別の場所で続ける
セッション上部ツールバーの Continue in から、作業を Web 版(クラウド)や対応 IDE に引き継げます。長引きそうな作業をクラウドに送ると、アプリを閉じても続きます。
Web へ送るとブランチが push され、要約付きのクラウドセッションが作られる
会話が長くなったら
文脈がいっぱいになると自動で要約して続行します。手動で要約したいときは /compact と送ります。
入力欄から
コンピュータ操作では、アプリの種類ごとに Claude にできることが固定されています。ブラウザは見るだけ、ターミナルや IDE はクリックだけ、それ以外は入力を含めた全操作です。初めて触るアプリでは「このセッションでは許可」か「拒否」を毎回聞かれます。
ショートカット一覧
アプリ内で ⌘/ を押すと、いつでもこの一覧が出ます。
| キー | 動作 |
|---|---|
| ⌘N | 新しいセッション |
| ⌘W | セッションを閉じる |
| ⌃Tab / ⌃⇧Tab | 次 / 前のセッション |
| ⌘⇧] / ⌘⇧[ | 次 / 前のセッション |
| Esc | Claude の応答を止める |
| ⌘⇧D | Diff ペインの表示・非表示 |
| ⌘⇧B | ブラウザペインの表示・非表示 |
| ⌘⇧S | ブラウザ内の要素を選択 |
| ⌃` | ターミナルペインの表示・非表示 |
| ⌘\ | フォーカス中のペインを閉じる |
| ⌘; | サイドチャットを開く |
| ⌃O | 表示モードを順に切り替え |
| ⌘⇧M | 権限モードのメニュー |
| ⌘⇧I | モデルのメニュー |
| ⌘⇧E | 思考の深さ(effort)のメニュー |
| 1 〜 9 | 開いているメニューの項目を番号で選ぶ |
| ⌘/ | ショートカット一覧を表示 |
設定と設定ファイル
アプリの設定は Claude メニュー → 設定にあります。Claude Code に関する項目は 設定 → Claude Code にまとまっています(入力欄に /config と送っても同じ画面が開きます)。
| 場所 | 役割 |
|---|---|
CLAUDE.md | プロジェクト直下に置くメモ。毎セッションの最初に読まれるので、そのプロジェクトのルールや注意点を書いておく。「CLAUDE.md を作って」と頼めば Claude が下書きする |
~/.claude/settings.json | あなた個人の設定。権限ルールや環境変数(env キー)など。CLI と共通 |
.claude/settings.json | プロジェクト単位の設定。リポジトリに入れてチームで共有する |
.claude/launch.json | 開発サーバーの起動方法。多くは自動検出されるが、サーバーの選択肢にある Edit configuration から手で直せる。autoVerify は初期設定でオンで、編集後に Claude がスクリーンショットで動作確認する |
~/.claude/skills/ | 自作スキルの置き場所 |
ワークツリーの保存先とブランチ名の接頭辞も、設定 → Claude Code で変えられます。.env のような Git 管理外のファイルを作業コピーにも持ち込みたいときは、プロジェクト直下に .worktreeinclude を置いて対象を書きます。
困ったとき
| 症状 | 対処 |
|---|---|
| Code タブで 403 や認証エラーが出る | Claude メニュー → Sign out で完全にサインアウト → サインインし直す → 有料プランが有効か確認 → ウィンドウを閉じるだけでなくアプリを完全に終了(⌘ Q) → 再起動 |
| Code タブを押すとアップグレードを求められる | Pro・Max・Team・Enterprise のいずれかに加入する |
| オンラインでのサインインを求められる | ブラウザでサインインを完了させ、アプリを再起動する |
| ワークツリーや Git 連携が使えない | ターミナルで git --version を実行して Git の有無を確認。アプリは Git を自動インストールしない |
| PR の CI 監視が始まらない | GitHub CLI(gh)をインストールしてログインする。アプリがインストールを案内する |
| コンピュータ操作が動かない | 設定 → General で有効化しているか確認。macOS のシステム設定 → プライバシーとセキュリティで、Claude に「アクセシビリティ」と「画面収録」を許可する。設定画面のバッジをクリックすると該当の設定パネルが開く |
| ターミナルやファイルのペインが出ない | Cloud セッションではターミナル・ファイルペイン・@ファイル添付が使えない。Local セッションで開き直す |
| 環境の選択肢で Local が灰色になっている | 会社管理の Mac で、管理者がローカル実行を無効にしている。管理者に確認する |
| 自分で設定した環境変数が効かない | Dock から起動したアプリはシェルの export を引き継がない。環境の選択肢で Local の歯車アイコンから登録するか、~/.claude/settings.json の env に書く |
CLI・Web 版との違い
同じプロジェクトをアプリと CLI の両方で扱えます。ただし次の点が違います。
| 項目 | デスクトップアプリ |
|---|---|
/permissions など対話パネル系のコマンド | 使えない。「この環境では利用できません」と返る。設定ファイルを直接編集するか、CLI 側で実行する |
/config | 設定 → Claude Code の画面が開くだけ。後ろに付けた引数は無視される |
--model / --permission-mode | 入力欄横のモデル選択 / 権限モード選択が同じ役割 |
--dangerously-skip-permissions | Bypass permissions モード。設定で有効化してから選ぶ |
/resume / --continue | サイドバーのセッションをクリック。CLI 側で /desktop と打つと、その CLI セッションをアプリに移せる |
スクリプト実行(-p、--output-format) | 使えない。アプリは対話専用 |
| エージェントチーム | 使えない。代わりにアプリ内のワークフロー機能を使う |
| アプリだけにある機能 | 視覚的な Diff レビューとコメント、ブラウザペイン、サイドチャット、複数セッションのサイドバー、PR の CI 監視と自動マージ、定期タスク、コンピュータ操作 |